蝉・・・(678)
2009年 08月 20日
『閑さや 岩にしみ入る蝉の声』
松尾芭蕉の「奥の細道」で詠まれた句ですが、蝉は夏の季語にもなっていて、蝉の鳴かない夏は、夏ではありませんね。うるさいけど、暑苦しいけど、一生懸命鳴いている蝉は、好く聞いてみると情緒があります。
異邦人が知っている蝉は、①アブラゼミ ②クマゼミ ③ミンミンゼミ ④ニイニイゼミ ⑤ツクツクホウシゼミ ⑥ヒグラシゼミなどの鳴き声や姿形も見たことがあります。
①~③などは、昼間の暑い最中鳴くのでいかにも暑そうですが、⑥は夕刻雨上がりや涼しい風が吹いたりした時に鳴くので、ちょっぴりセンチメンタルになります。④や⑤は秋風が吹く頃鳴くようですね。
蝉は、僅か二週間の命に鳴き損じないよう、めいいっぱい鳴きます。
そこで芭蕉の句で、・・・・岩にしみ入る蝉と言うのは、①~⑥のうちどの蝉なんでしょうか?
《空蝉や 生まれし蝉は 翅みどり》
〔うつせみや うまれしせみは はねみどり〕
by ocarina-t
| 2009-08-20 19:37
| 自然