すみつかれ・・・(261)
2008年 02月 05日
異邦人が生まれたS市地方には、「すみつかれ」という郷土料理がありました。K市に来てからも、今は亡きおふくろから教えてもらった「すみすかれ」たるものを作ってみました。
本来、節分で残った豆(大豆)を初午の料理として、大根、人参、油揚げ、大豆、酒粕を材料とした料理で、武家屋敷の神様であるお稲荷様を祀る時に食したとされている。現在栃木県の下都賀郡地方に多く食べられていることから「しもつかれ」等と言われていますが、「しみつかり」「すみつかり」「つむつかれ」などと地方によって異なって言われているようです。地域も栃木県を中心に、茨城県西部、福島県南西部、群馬県東部、千葉県北西部、埼玉県東部などで食べられています。
大根と人参を「鬼卸し」という卸し器で荒く卸し、炒った大豆と油揚げ、酒粕を入れる。一般には塩鮭の頭を入れる様ですが、我が家では入れません。
最も古い文献では、平安時代から鎌倉時代に書かれた「宇治拾遺物語」「古事談」で京都や滋賀で《酢むつかり》という料理が宮中で出てきて・・・・・とあるそうです。
また、徳川家康が亡くなり日光東照宮に遺体をおさめた時、天台宗の坊さんがこの「酢むつかり」を北関東に持ち込んだと言う事のようです。
《初午に 郷土料理の すみつかれ》
〔はつうまに きょうどりょうりの すみつかれ〕
by ocarina-t
| 2008-02-05 17:48
| 食