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イバラッキーのK市に在住する「オカリナと山とカメラ」が好きな異邦人の他愛ない日々のあれこれを綴ります♪


by ocarina-t
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格差の証拠・・・(390)


  先日東京日本橋の丸善書店で、入り口近くに山積みになっていた本があったので、手にとって立ち読みをしたら面白そうだったので購入してきました。それは『蟹工船』と云う本で、つい最近スカパーでも昔の映画を放映していました。



なんとそれが、今日の読売新聞社会蘭に大きく掲載されてましたので紹介します。


この『蟹工船』は、プロレタリア文学の代表作とされ1929年に発表された小林多喜二の作品で、幾つかの言語に翻訳されていて国際的にも高く評価されているそうです。

格差の証拠・・・(390)_c0122445_18184246.jpg





格差の証拠・・・(390)_c0122445_18193313.jpgこの本は蟹工船で酷使される貧しい労働者達が群像として描写されています。
ワーキングプアも少なくない現代社会の就職氷河期世代の若者に人気が殺到しているらしく、実際読んでみると、確かに現代社会にあてはまる感があり、船内に閉じ込められた労働者は、今日の満員電車の通勤風景であり、死ぬ寸前まで酷使に過重な残業を思い起こさせ、現代と重ね合わせても、約80年前の年月の古さをまったく感じさせない感想が残りました。



格差の証拠・・・(390)_c0122445_18201167.jpg作者の没後75年にあたる2008年の今日、古典としては異例の35万7000部以上が新潮社の文庫本として増刷され、この2ヶ月間で約30万部が売れ、蟹工船ブームが止まらないようです。
読売新聞の蘭でも報じているように、海外メディアからも注目を集めているらしく、「『蟹工船』ブームは、日本の格差社会の動かぬ証拠」との視点で取材に訪れているとのことです。



     《梅雨時期に 読書ブームの 蟹工船》
             〔つゆじきに どくしょぶうむの かにこうせん〕
by ocarina-t | 2008-06-27 19:20 | 娯楽